あなたが通信事業者 (CSP) であれば、OpenStack や、SDN コントローラ (OpenContrail や OpenDaylight など) 、Linux、KVM、Docker や、おそらく更く多くのオープンソースプロジェクトに取り組んでいることでしょう。多分本当に ONAP に対応する必要があるのかと考えているのではないでしょうか。それは良い質問で、答えは「はい」であり ONAP に取り組む必要がありますが、タイミングは状況によって異なるでしょう。
最初に ONAP が何であるかを見てみましょう。その後、なぜ ONAP があなたの組織にとって重要なのか議論します。
ONAP とは何でしょうか?
Open Network Automation Platform (ONAP) は、AT&TのオープンソースのECOMP ソフトウェアと、China Mobile、Huawei などによって開始された Open-O と呼ばれる Linux Foundation NFV Management and Orchestration (MANO) ソフトウェアの統合によりもたらされた新しい Linux Foundation プロジェクトです。ONAP のウェブサイトでは、オープンソース プロジェクトについて以下のように説明しています。
ONAP は、物理的および仮想的なネットワーク機能のリアルタイムのポリシー駆動オーケストレーションおよび自動化のための包括的なプラットフォームです。
ONAP は、実世界のネットワークオートメーションの問題で強力な勢いと強固な基盤を兼ね備えています。このプロジェクトには18のプラチナ会員がおり、そのうち7つが 世界の携帯電話加入者の55% を抱えています。 ONAP は、NFV アーキテクチャで3つの主要機能を提供します。
- ネットワークサービス設計
- NFV オーケストレーション (NFVO) と VNF 管理 (VNFM)
- FCAPS (障害、構成、課金、性能、セキュリティ)
ONAP の機能と他のソフトウェアコンポーネントとの関係
これをよりよく理解するために、最初に NFV への転換のステップを見てみましょう。
NFV への転換とは何でしょうか?
NFV を利用するには、通常、3つの別々のフェーズが必要です。
NFV への転換の各フェーズには、次のような利点があります。
利点 | ステップ 1 | ステップ 2 | ステップ 3 | |
収益の増加 | 新しいサービス | ✓ | ✓ | ✓ |
迅速な導入 | 部分的 | ✓ | ||
顧客満足度の向上 | セルフサービス | ✓ | ||
設備投資の削減 | 業界標準のサーバー | ✓ | ✓ | ✓ |
利用率の向上 | 部分的 | ✓ | ||
運用コストの削減 | 自動化 | 部分的 | ✓ | |
標準化 | ✓ | ✓ | ✓ |
NFV への転換の各ステップは、前のステップよりも多くの利点を提供しますが、お客様が現在必要なステップは要件によって異なります。
たとえば、業界標準のハードウェアで標準化している場合は、ステップ1で十分です。サービスデザイナーの役割を運用から切り離すことができるマルチテナントインフラストラクチャレイヤが必要な場合は、ステップ2で問題ありません。しかし、NFV のすべての利点を享受したい場合は、ステップ3にジャンプする必要があります。
言うまでもなく、各ステップに進歩するにつれて組織の複雑さが増すため、ステップ1が最も簡単であり、ステップ3が最も困難です。
どのステップを選択しても、5G とエッジコンピューティングが展開されるまでには、ステップ3のセルフサービス、ネットワーク スライシングを含む機動性の高いサービスが必要になります。
そういうわけで、ONAP は「するかどうか」ではなく「いつ」の質問になります。
ONAP が何であり、その構成プロジェクトが何であるかについてもっと知りたいのですか?2017年11月15日午前10:00 (太平洋標準時間) の “ONAP 概要:多くのプロジェクトのナビゲート” Webinar に登録 してください。